1. 才能か?!努力か?!

 ある本を読んでると、料理の師匠がその弟子に「料理人の資質とは何か」を説いていました。

「凡人は風景を漫然と眺めるだけだが、画家はくっきりとした形や輪郭を風景の中に見ている。だから画家はそれを紙に描きとめるだけでいい。凡人は心覚えのある料理を元に素材を眺めるが、本物の料理人は見知らぬ素材を見ただけで、料理の出来上がりや味を感じ取れる。だからそれに従うだけでいい」。

才能の前には、「どんな努力も報われないのだよ」と身も蓋もないことを師匠はおっしゃいますが、「それでは見知らぬ素材で何のアイデアもインスピレーションも浮かばない私はどうなるのですか、師匠」と弟子が反発したかどうかはわかりませんが、確かに才能は才能だなと思います。

今、はやりの「若冲」や日本人の大好きな「フェルメール」の絵を眺めていると、これは「才能」だなと思います。「いや、そんなことないわよ、がんばって描けば描けないことないわよ」という人がいるかもしれませんが、あんな筆使い、色使いは「絶対にできませんよ」。子供の頃は、大リーグで毎年10億円稼いで、サルデーニャの青い海にロングボートを浮かべて世界の美女侍らせて(そんなことは子供の頃は思ってないな、さては今思ってるな)とか、将来の夢を思い浮かべていた少年も今は大人になったので、努力だけですごい絵も描けないし、すごい料理を作れないことくらいわかります。

せめて、観てやると思っても長蛇の列で若冲は観れず、すごい料理も高すぎる!!

本当に身も蓋もない話になってしまいました、申し訳ないことです。才能が、、、、

 

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