1. 居酒屋で転ぶと

ちょっと前の話ですが、居酒屋の「つぼ八」で、エントランスとテーブルの間の段差に気がつかなくて転んだ81歳の女性が「頸椎捻挫」などの大けがをして1160万円の賠償額を求めましたが、東京地裁は260万円の賠償命令を下しました。なんで、こんなに賠償額が多いのだろうかと言いますと、女性は「株取引」で儲けていたが、事故後は考えていても頭痛がして株取引ができなくなった、その損失分が計算されたようです。

なんか勝手に転んだのに、おかしな法外な賠償額のような気がしますが、「客が酔っ払っていたり、高いハイヒールを履いていたり」しない限りは「店側の注意が足りない」ということで、賠償責任が生ずる場合があるそうです。

「年寄りは転びやすいし、酒もそんなに飲まないし食べないし」「出禁にしようかな」と店側が判断すると、老後は「資金が足りない」上に「居酒屋にも入れない」散々な人生が待っているかもしれません。

 逆のパターンでは、認知症患者が徘徊して線路に侵入して電車にはちやねられた事件で、1審では妻と長男に720万円の支払いが命じられましたが、最高裁では、介護していた妻の足にマヒがあったこと、長男は同居してなかったことにより賠償責任は問われませんでした。

ということは、妻が正常で、長男も同居していたら、720万円の賠償責任が生じたかもしれません。

なんか、明るい老後の話はどこかから出てこないのですかね?

それか今のうちたっぷり飲んでおきましょう。ってことになるのでしょうか?

税理士法人SETACS