1. 臨宅の脅威

税務署職員が、相続税の脱税がないかを一般家庭に調べに来る税務調査を「臨宅」と言います。

あらゆる資産を調査前から調べ上げて来て、隠していると思われる財産、名義を変えている財産をすべて把握しながら、税務署員「生前中にお父さんが500万円引き出していますけど何に使ったかわかります?」相続人「その頃は家族でEU脱退前のイギリスに旅行に行ったと思います。」税務署員「領収書はありますか、ないなら旅行社はどこですか、パスポートを見せてください」、と矢継ぎ早に質問をしてきます。パスポートはないので、国内旅行でしたと言っても、「泊まったホテルはどこですか?」と問われ、「ホテル三日月です」と答えても、「それではホテル三日月に問い合わせます」となります。

この問い合わせは、第3者委員会という甘い調査機関ではなく、国家権力を身体の中に染み込ませた国税調査官の問い合わせなので、ホテル三日月も真実を明かさざるを得ません。

相続の調査は「生前」から行われていて、財産のありそうは人の家の庭や車庫にある高級車を確認する「外観調査」などで、財産を把握し、税務署のコンピューターは10年前に2億円で売却した土地の行方がどうなったかを知悉しています。素人考えでは「臨宅の脅威」には耐えられません、ご注意を。

税理士法人SETACS